映画〖 ランボー〗/主人公ランボーの殺人マシーンぶりがあまりに哀し過ぎる映画だった

ランボー
公 開:1982年12月
出演者:シルベスター・スタローン

 

そうか、そう来たか。ランボーは初めて観ました。イメージからすると爽快ミリタリーアクション!!と思っていたのだけど、そういうのとはちょっと違っていたみたいだ。
まぁランボーは2・3とシリーズ化してるので、そっちのイメージなのかもしれないのだけど…。

主人公のランボー(スタローン)はゲリラ戦のプロ。軍人の中でも戦闘に関してはトップクラス。そして町を歩いているところを保安官(ブライアン・デネヒー)に追い出されてしまう。
そして拘留された警察署内で警官にいたぶられついにブチぎれ!警官をぶん殴りバイクを奪い山へと逃げ込む。そして追跡してきた警察官たちを次々と返り討ちにして…というお話。

 

たしかに警察の面々の態度も総じて悪いものだからランボーに正義があるという見方もできるが、明確に悪と対決したというものでもない。
山に籠ったランボーはナイフ1本で罠などをこしらえ、追っ手の警察官を倒していく。彼らに対しては殺さずに重傷を負わせるだけで留めたが、その前に1人殺してしまっている。
それはヘリから狙撃してランボーを撃ち殺そうとした警官を石をえいやっと投げてヘリから落として落下死させたもので、言ってみれば正当防衛みたいなもんだが、それでも後味は悪いものだった。

とにかくランボーは仕掛けられた戦闘に対してはとことん戦う。それはやり過ぎじゃと思うくらい…。
市街地戦に移ってからも大迷惑。ガソリンスタンド爆破に電線を破壊して町中を停電にし、銃の販売店(?)で銃弾と火薬を店内で派手に爆発させたりと、手がつけられない。

ただそこがランボーの哀しさで、戦争帰りのランボーは相手を殺し生き延びることしかプログラミングされていない殺人マシーンのようだ。そこには解決策を見出すとか和解しようという思考はまるでないように見える。

ランボーはベトナム戦争に参戦して勲章をもらった軍人である。映画の公開はベトナム戦争が終わった数年後ということ考えても、得るものがないにも関わらず泥沼化し枯葉剤という非人道的な化学兵器まで使用し攻撃をしたアメリカ軍の兵士にも大きな心の傷を負わせたこの戦争を批判しているようにも思える。

とにかくこのランボーの戦いも一言で言えば“無益”ただただ双方にとって無益なのである。
それなのに戦闘はエスカレートし被害だけが大きくなっていく。確かにランボーの言うとおり「先に殴ったのは奴らだ」「奴らが仕掛けてきた戦争だ」これがまさに争いがいつまでも終わらずに火力だけが上がっていく世界の戦争を表してるようでもある。

 

そして大佐に説得され泣き喚きながら胸の内を話し始めるラストシーン。要約するとこんな感じ。
『俺たちゃ戦争行ってがんばって戦ったのによー、帰ってきたら非難されてひでー悪口まで言われた。俺たちゃこっちじゃのけ者だよ、仕事もさせてもらえねー。友達もいたけど、そいつ俺の目の前で爆弾で吹っ飛ばされてばらばらになっちまった。もうどうすりゃいんだよ ―』

と、とにかく哀しい。

これもベトナム戦争後に兵士たちのケアがうまくいってないアメリカそのものなのかなって感じもするんだけども、ともかく身柄を拘束されてしまいここからシリーズの2、3にどうやって繋がっていくのかは大変気になるところでした!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です