目的地に着いた青山(中村倫也)。
しかしチャイムを押す直前に青山を探し回っていた3代目のぼっちゃん(宮世琉弥)に捕まる。
捕らえられワゴン車に連れ込まれた青山。
目隠しをされどこかへ連れ去られる。
ぼっちゃんの青山との出会いは10歳の時。
青山が新たにぼっちゃんの世話役となり、逆上がりや自転車の乗り方の練習にも付き合ってもらっていた。
ぼっちゃんの父親はヤクザの組長で、その忙しさからなかなかぼっちゃんと一緒に過ごす時間はなく、いつもぼっちゃんは寂しい思いを重ねていた。
そんな時、青山に危ういところを助けられ、自分が大好きで強いテレビのキャラクターから青山のことを”とらモン”と呼び、「ずっとそばにいてくれ」と懇願するのだった。
しかし、青山は珈琲屋になろうと考えていた。
そんな噂を聞いたぼっちゃんは「そんなことしたらぼくと父さんの分、指2本切らなきゃ」と言う。
だが青山はぼっちゃんと組長に右手の指2本を残して足を洗い姿を消した。
「ずっとそばにいる」
その約束を破ったとらモンにその愛情の強さから憎らしく思うぼっちゃん。
青山が目隠しを外されると、そこには席に着いた垣根さん(夏帆)とぺい(磯村勇斗)とテーブルの上にはコーヒーカップが3つ…。
青山の大好きな珈琲でゲームをするというぼっちゃん。
注いだコーヒーの中に1つだけ毒(?)を入れ、垣根さんとぺいとぼっちゃんの3人が1杯ずつ飲むロシアンルーレット。
しかしその刹那、思い切ってカップを選んだ垣根さんとそれに釣られカップを選ぶぺい。
勝負はぼっちゃんの負け…だが、二代目が死んでからはすべてを権力と暴力で制してきたぼっちゃん。
垣根を人質に取り、青山にあの時の淡々とおしゃれな暴力を教えてよ!と迫るのだった。
第7話
なかなか珈琲屋のほうの青山さんが見れないのは残念ではあるが、狭い世界の話なのにそれぞれのキャラが立っていて今回もおもしろい。
とらモンに執着するぼっちゃん。
なかなか相手にしてもらえない二代目の父親の代わりに青山に父性をみたのか。同性としてのヒーロー的な憧れもあっただろうが、ぼっちゃんにとっての青山は血の通ったぬくもりそのものだったのかもしれない。その愛憎には倒錯した性も入り混じっていたようにも見えた。
そしてロシアンルーレット珈琲を飲むシーン。
垣根さんのピュアにずれた感性がここでもいい味を出していた。あのぼっちゃんも「何だあの女!サイコパスか?」と唖然とするほど、垣根さんの中に得体のしれない怖さが潜んでいる。
同じくぺいも、逆らえない三代目とずっと慕っていた兄貴に挟まれ、どうしていいか分からないけど反応で”飲んじゃった…”という何とも言えない顔をしていたのも笑えた。
後半もおもしろいのだけど、どうしてもヤクザの話なので暴力シーン・血の描写・指詰めなどが出てくるのがちと辛い…。
前半と後半でまったく違う話になるというのも面白さではあるけども。
次回の8話でいよいよ最終回。
この話で青山がなぜいつも片方だけ手袋をしていたのか、それが分かった。
指がなかったのね…。
それを知った上で序盤の珈琲屋のシーンを見ていたら、また違った印象になっていただろうか…。
青山の華麗な反撃が見れるか…?