「コントが始める」第3話 感想&あらすじ 廃人のように生きてた有村架純がリアリティーあり過ぎの過去を話し出すの巻

第3話 あらすじ

 

コント「奇跡の水」
瞬太(神木隆之介)の演じる怪しい宗教家。その水を崇拝する変わり果てた様子の兄を潤平(仲野太賀)が、その兄を説得しに来た弟を春斗(菅田将暉)が演じるコント。
弟が必死に説得するも洗脳が強く残る兄には届かない。

 

1年半前、彼氏に捨てられ仕事も辞めた中浜さん(有村架純)は、風呂にも入らず部屋はゴミだらけで散らかり放題、そしてまともな食事もせず廃人のような暮らしを1か月も続けていた。
それを救ったのが妹のつむぎ(古川琴音)で、音信不通になった姉の家を訪れてから一緒に暮らすようになり、献身的に身の回りの世話をすることで姉の理穂子も次第に回復していった。

 

いっぽうもっとやばいのが春斗の兄で、成績優秀でスポーツも万能、結婚もして順風満帆な人生そのものだったが、2年ほど前から怪しい水を送り付けてくるようになった。
そう、冒頭のコントは実は怪しい宗教にハマり道を誤った春斗の兄の実話に基づいたものだった。そして兄は仕事も家族もすべてを失い部屋に引き籠る生活を送っている。

 

ある日、つむぎと瞬太が勝手に企画した中浜さんの家でのたこ焼きパーティ。
何も聞かされていない中浜さんは、家に帰ると瞬太がいてびっくり!さらに潤平と春斗もすぐに来てまさかのマクベス全員集合。

パーティが始まると彼氏いる・いないの話から中浜さんの過去の話になる。
少しずつ、ぽつりぽつりと、1年半前の廃人のような生活になるまえの出来事を話し始める中浜さん。
付き合っていた彼氏に突然別な女性と結婚することを告げられたこと。
仕事をがんばっていたら、いつの間にかトラブルの対応を全部任され、孤立し、まわりの人間とも距離を感じ、何をがんばればいいのか分からなくなり辞めてしまったこと。
その辛い過去を話しながら、涙が止まらなくなってしまう…。

 

そしてまた春斗も兄のことを諦めず、気にしているという合図のように電話をかけ着信を残す。
その連絡に気づいた春斗の兄。久しぶりに部屋を出て、春斗と電話で話すのだった…。

第3話 感想

有村架純の役作りがすごい。
最初に見た時からまるでオーラがなくて別人のようだと思ったが、廃人のようと言うか、美人なのに生気がないように見える。

それがマクベスという生きがいを見つけてからはまだマシになったのだろうけど、そのハマり方がまたヤバい女の感じが出ていて、熱帯魚にマクベスのなまえをつけちゃうくだりは妹じゃなくてもゾクッとくる。

 

そして過去を話がながらすすり泣く演技には引き込まれた。
その話は特別なものではなくリアリティーに溢れていたと思えた。

 

こういう話ってたぶん他人事ではない。
今は仕事を頑張ろうとしすぎて、そのせいで精神を病む人は多いんだと思う。
そうなってしまうと自分で立ち直るのは難しいし、誰かの助けが必要になる。そうなるとやはり支えになってあげられるのは、1番近い存在の家族になる。

だけど家族にだって自分の生活はあるし、下手をすれば自分も闇に引きずられる。きっと姉のそばにいてあげて、いろんな世話をしてあげたつむぎは本当に大変だったろう。

 

何をがんばったらいいのか、どうがんばればいいのか、それを見失うのは誰にでもあることかもしれない。
最初は若さで突っ走れても、20代の後半に差し掛かるとふと考える、あれ…これでいいのかな…?

潤平も今まさにそんな時で、岐路に立たされている。
おそらく実家の酒屋はいつでもそこで働けるという命綱のようなものだったのだろう。

そこで働くことができなくなると普通に就職するしかないが、一度も社会人を経験していない潤平がここから就職をするのはかなりハードルが高く感じるだろう。
マクベスは続けたいが、マクベスをやるほど年齢も上がり就職をするためのハードルも上がっていく。今がタイムリミットぎりぎりと自分でも感じたから、どうすべきか高校の恩師に相談を持ち掛けたのかもいれない。

そして春斗からの電話を受けてようやく1歩目を踏み出せた春斗の兄の言葉…
「おまえは好きなことをやれ」

今回でマクベスのメンバーの家族とその関係性も見えてきた。
彼らにコントの才能があるかは怪しい。でも彼らの背景や人間性を見てて、もうここまでくると「コント続けろよ!」と応援したくなってくる。
そりゃ社会を知っていると簡単には続けろなんて無責任なことは言えない。
それでもなお、コントを続けるなら応援したいし、できることなら一緒に悩んであげたい。ま、その役目は中浜の姉妹がしてくれるのかもしれないけどね。

 

冒頭のコントは、兄の実話がモデルになった、というつながりだけで終わるのかと思ったら、最後に「早く足を洗ってください」と潤平の足が臭いほうにかかってきた。
話のトーンは全体的に重めで、話も暗い気分になりがちなものなので、最後をこういう軽い笑いでしめてくれるのは大変ありがたい。

 

 

第4話 予告

 


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