「桜の塔」第1話・あらすじ 感想 出世のためなら証拠の捏造だってためらわずにやるダークな警察官・上条漣

第1話 あらすじ

2016年- 銀行で改造銃を使ったたてこもり事件が発生。
現場は「SAT」出動を要請するも、派閥争いをしている刑事部長たちの話し合いは決裂。その間に犯人は人質に発砲し裏口から逃走してしまう…。

 

この対応を巡り捜査会議で怒りをぶつける水樹爽(広末涼子)。
しかし理事官の上条漣(玉木宏)は冷静に反論。なぜ「SAT」を出動させなかったかを論理的に説明し、さらにはプロファイリングを使った推理で犯人特定の手がかりまでも示して見せた。

 

陣頭指揮を執っていた佐久間が失脚すると、刑事部長の千堂(椎名桔平)はすぐに上条を抜擢。
上条は3Dプリンターの捜査から浮上した容疑者の中から、蒲生兼人(森崎ウィン)がホンボシとにらみすぐに行動を開始する-

 

第1話 感想

警察を描いたドラマだが、同じテレ朝の捜査一課長や相棒とは趣が異なる。
事件発生から犯人逮捕までで一話で完結していくタイプではなく、警察内部のドロドロとした派閥争いと出世レースをメインに描いている作品。どちらかといえば「半沢直樹」の方に近い。

 

しかし半沢直樹が行内では正義の士として悪事を働いていた奴らを暴いていくスタイルなのに対し、こちらの上条は出世のためなら手段を択ばない男で、1話目から捏造した証拠で容疑者を逮捕するは同僚を罠に陥れて失脚させるは、あげくに事件を誘発させた張本人でもあるらしい。

 

それだけじゃなく普段から勤務中でも堂々と酒を飲んでいるモラルの欠片もない男で、歯に衣を着せぬ言い方で捜査員たちからも嫌われている。それこそ半沢のような正義の警官にいつか悪事を暴かれて吊るし上げられるのではないかと、今からひやひやものである。

 

 

ではそんな上条が主役のドラマはどうだったか。
確かに脚本は面白いかなと思ったけど少々重苦しい…。

 

上条がこんな性格になったのは過去の出来事が影響してるらしいが、同じ警察官だった父親がどうも関係しているようだ。
玉木宏が演じるのはただの悪人でも出世欲だけの人間でもなく、何か辛い過去を背負っている人間で、そんな玉木の演技を見ているとこっちまで辛くなってくる。

肩の力を抜いて見れるドラマではないのでその辺は注意されたし。

 

 

キャストは概ね良好!しかし広末涼子の演技と役作りは…

キャストは
「外様派」の警察部長に椎名桔平
「薩摩派」の警備部長に吉田鋼太郎
「東大派」の警務部長に三石研

もうこの辺は連ドラの常連で制服も着慣れている人たちだから何の問題もない。

他の警察官役でも岡田健史や馬場徹らもそつなくこなしていると思う。
高岡早紀はこれ以上ないほどの銀座クラブのママっぷりで
最近ドラマ出まくりの橋本じゅんは元警官で上条をサポートする役だが、この人ほんとすごい!冴えないおっさんやるとほんと冴えないし、今回のようにかっこいい役だとさりげなく存在感なくかっこいい。

 

と、キャストについてはかなりいいのだが…
ひとつだけ不満を上げるとすると
水樹爽役の広末涼子
(女刑事役なのに水樹爽っていう名前がもうだめかも…)

 

このドラマの中ではノンキャリア代表のような役どころだが、ばっちりメイクがキマリ過ぎ。おかげで変に若く見えるためベテランには見えない。かといって若手にも見えない。叩き上げにも見えない。スーツの着こなしもぱっと見は生命保険の外交員みたいなので、刑事として喋ってるとどうも違和感がある。
もっと現場の刑事感を出すなら、くたびれた感じが欲しかったが、役のリアリティーよりも女優としてキレイに映ることばかりを優先したみたいで少々がっかりした。

他局だが「天国と地獄」の綾瀬はるかはちゃんと女刑事に見えた。それも女よりも刑事を優先しているよいうキャラが見た目だけでも伝わった。現場の刑事としてひとつも苦労してなさそうで、女刑事としてどのポジションにいるのか分からない広末涼子との差は大きいと感じてしまった。

 

しかしそもそも“幼なじみ役”って要るのだろうか?
そりゃ主人公のことをセリフで「あんたって子供の頃からさぁ……」とか言わせれば簡単に説明できるから居れば便利なんだろうけど。
子どもの頃と同じように大人になっても馴れ馴れしくしゃべる人間を出されるとなんか萎えるわ…。

ま、それはともかく過去を背負う役をやる度に顔のシワが増えてくみたいな玉木宏に対して、広末はつるつるすぎてアラフォーとしての深みがない。
この表情のバリエーションのなさは逆にアラフォー女優として損してるでしょ。今後はできるだけ無表情な女の役を選ぶ方がいいかもしれないね。

 

次回予告

来週も上条が事件を仕組むらしいのだが…

 

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