ドラマ感想「ネメシス」第1話 天才探偵、現る!カッコだけつけるヘボ探偵の風間と天才助手アンナのコンビが面白い

ネメシス第1話のあらすじ

【探偵事務所ネメシス】
栗田(江口洋介)は探偵事務所の名前を”ネメシス”に変えると、自称天才探偵の風間(桜井翔)に引き継がせ自身は一線から退きCEOという立場に収る。それに加え日本に来て間もない美少女の美神アンナ(広瀬すず)との3人のチームで新たな出発となった。

そのネメシスに早速の依頼が舞い込む。依頼人の第一号は女医の上原黄以子(大島優子)。黄以子は大富豪で”磯子のドンファン”と呼ばれる澁澤火鬼壱(伊武雅刀)の主治医で、火鬼壱の80歳の誕生パーティを中止にしろという脅迫状が届いた。
火鬼壱には6人の愛人(親族はいないので恋人)がいて彼女らに数十億の遺産が渡るのだが、このパーティで遺産相続に関しての重要な催しがると招待状には書かれてたのだ。

火鬼壱の豪邸へと乗り込んだ風間と勝手についてきたアンナ。
パーティの後で火鬼壱の前に呼び出された6人の愛人たち。彼女らに火鬼壱は遺産の相続人に主治医である黄以子も入れることを伝えた。愛人たちから不満があがる中、火鬼壱は遺産を多く貰えるようにとゲームを発表する。それはこの屋敷の中のどこかに遺言状を隠した。その遺言状を見つけた者にこの資産価値10億の屋敷を譲ると…。そして彼女らに渡された暗号文には
『 宝を隠したのは、心に一線引かぬ者 』

まるで暗号を解けない風間は早々とあきらめて客室で寝ることに。
アンナの悪戯で気絶した執事が目を覚まし、火鬼壱の部屋へ向かうとなぜかドアに鍵がかかっていた。いつもは鍵をかけないと聞かされ不穏な感じを受けた風間は鍵を叩き壊し中へと入る。

…しかし、そこではすでに火鬼壱は頭を殴られバスタブの横で死んでいた。
そしてその傍らには血で書かれた意味ありげなメッセージとともに、「犯人は黄以子だ」という犯人の名を直接書き表した言葉までもが書き添えられていたのだった…。

 

 

ドラマ感想

探偵ものとして非常におもしろいドラマだ思った。

ミステリーとしては第1回は密室殺人ではあったが、7人の容疑者が複雑に絡みただただ時系列がややこしいだけで、トリック自体がそう小難しいものではなかった。探偵の説明をひと通り聞き、あぁそうかと納得。自分の頭の中の整理が追い付かなくてもあまり問題にはならなかった。

それよりも事件を解決していく過程をコミカルに描いてるところが魅力だと感じた。
推理を進めながらも実は何も真相に気づいていない風間と謎を解きカンペを出しまくってヒントを与え続けアンナ、その関係性はコナンと毛利小五郎にも似ているかもしれない。つまり名探偵役を演じるのはあくまで風間だが、その真相をいち早く見抜くのは助手のアンナという役割だ。

 

櫻井翔の演技には多少稚拙なところも感じたがコメディー要素がそれを助けている。やたらと恰好をつける風間だが、実はとんでもないポンコツ。そのキャラが、いい恰好をしようとすればするほど間が抜けて見えるというギャップで笑いの要素になる。なので無理に演技をしようとするよりも風間尚希=櫻井翔でいいと思うし、その自然体な感じの櫻井翔が広瀬すずとの掛け合いでいい味を出してるのかもと思った。

助手の美神アンナの方は「入ります!」というフレーズ共に一度見た世界をもう一度違う角度から見るという言わば特殊農能力持ちで、この能力は過去の事件というのと何か関係があるのかもしれない。この役では天才で味覚が変でボーイッシュでと、風間同様に分かりやすいキャラが立っている。
その広瀬すずは最近髪型を変えたのが変だなーと思ってた。でも似合ってるとまでは言い難いが、静止画で見ていたよりは動いてる姿は思っていた以上に可愛かったので安心した。

ドラマ全体では探偵事務所があるのは横浜ということで、おしゃれでありつつどこか古めかしい雰囲気もある。
これはおそらくネメシス予告動画に”令和の探偵物語”というフレーズがあったが、刑事役の2人はあぶない刑事を思わせるようなサングラスとセリフまわしで、そういう昔の作品に対してのオマージュがいろいろ散りばめられてるってことなのかもしれない。

 

ネメシスという新たな取り組み

実はこのネメシスというドラマ、テレビドラマとしては非常に斬新な取り組みをしている。
その一つ目が脚本で、ドラマの脚本に作家が参加。
『屍人館の殺人』の今村昌弘、『今からあなたを脅迫します』の藤石波矢、『眼球堂の殺人』の周木律らといった新進気鋭のミステリ作家が脚本を手掛けているが、実はテレビドラマでは初の試みらしい。

二つ目は”ネメシス”の小説版があること。
これは同じネメシスというタイトルで様々な作家が違う話を書くというこれも新たな取り組みだ。
ただ単にドラマを小説化したということではなく、書いた作家さんによってドラマを好きにアレンジしていたり、まるっきり違う話になっていたりと、様々な描かれ方をしているそうで、ドラマだけでは映せない風間尚希や美神アンナの魅力が小説版にあるかもしない。

 

 

ネメシスの展開予想
まず気になったのは美神アンナの能力。
栗田はこのアンナが特別な推理力を知らないと言っていたが、冒頭のアンナの出生に関わりそうな事件と「遺伝子」というキーワードに特別な反応を見せたことを見ると、アンナが何か特別な遺伝子を持って生まれたとか、そういうことは知っているのではないだろうか。
そしてアンナの父・始(仲村トオル)はおそらく何者かに拉致されたと思うのだが、それもアンナの出生かその特別な能力に関係があるのではないかと思う。
さらにやたらとCEOという肩書にこだわってた栗田だが、風間に探偵業を譲ったのは、自分が攫われたアンナの父を本格的に探すためなのではないだろうか。
Nemesis(ネメシス)とは復讐の女神と風間が言っていたが、その名称を探偵事務所の名にしたというのも栗田らの過去と関係するのか気になるところ。

最初の事件というのは冒頭の栗田と風間と始の3人が服が血で染まってアンナを抱いている映像。ひとつひとつの事件はつながり、この最初の事件へとつながっていくらしいのだが、それがどのようにつながっていくのか、そこにも注目して第2話も見てみようかと思う。

ネメシス第2話の予告動画

 

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