「にじいろカルテ」第6話 心あたたまる話だけど…このやさしさは人を選ぶかもしれない。

にじいろカルテの第6話です。
何かが起きそうでとくに何も起こらないろころがいい感じ。

“にじいろカルテ”6話のストーリーはこちらから

 

今回もなんともほのぼのとした話。
医療ドラマでありながら村人がかぜをひいて寝込むだけという。

そういえば、たまにネットで他の方の感想を見にいったりすることもあります。その中でこのドラマを不評とした理由に「医療ドラマにしては…」というものがありました。たしかに他の医療ドラマと比べれば、医者が難しい病気や困難な状況での治療で活躍するというシーンはほとんどないです。どっちかというと普通に暮らしてるだけです。
もともとのテーマからすると、このドラマを医療ドラマとして見るのはきっとあまり正しくはなくて、主人公が医者っていうだけの人間ドラマかなと思う。特に真空先生(高畑充希)に関しては病気を持っているため患者でもあり、この回はほとんどが医者としてでなく患者とシーンばかりなわけです。

ふつうの医療ドラマならば、村の誰かが手術の成功率の低い病気になったりするものだが、この村では緑川嵐(水野美紀)とその義父の日出夫(泉谷しげる)が倒れる。ただの風邪なので寝て自然治癒するのを待つしかなく医者が大活躍するような場面は当然ない。ま、冒頭で小さな女の子が診療所まで知らせに来てくれたというドラマ性はあったけどね。

ここでも村人同士の小さな助け合いが描かれていて、じじーずのお見舞いがあったり休んでる間に娘を霧ヶ谷夫妻に預けたり。仮にこの村にスーパードクターがいたとしても、瞬時に風邪を治せるわけではないし子供を預かってくれるわけでもない。治療の過程だけを描くだけでは見えてこない人間の暮らしは小さな支え合いの積み重ね。そこに病気というきっかけで、頼れる人がいる助けてくれる人がいる痛みを分かち合える人がいる、そういう小さな幸せに気づいたりもできる。それがこのドラマ全体を通してのテーマかなとも思う。

 

そして真空先生も。
体の不調からダウンしてしまう。診療所は当然お休み。そして自分では食事も満足に食べられず太陽(北村匠海)に食べさせてもらう。階段にも朔先生(井浦新)に手すりをつけてもらったりと、体が上手く動かせない病気なので日常生活のいろんなことを人に頼らなければならなくなってしまいます。

そして村人たちはそんな真空先生を何とか励まそうと夜に診療所の前へ集結し、『にじ』を全員で合唱♪
それを屋根裏部屋の窓からのぞいて泣いてしまう真空先生。

ちなみにこの『にじ』って歌。
今年で誕生して30年。平成生まれの動揺らしいですよ!

すごく感動的なしーんだとは思うのだけど、ちょっとここまでされるとなぁ…と引いて見てしまう自分。

これはもう好みの問題であって、基本的にはほんわかしてて小さな村の風景とかも好きなんだけど、村人の善意ありすぎるやさしさとかキャラがみんなかわい過ぎるとか、好みと合わない点もいくつかはあります。僕はもう少しドライなやさしさが好きなもんで…。
だから真空先生、太陽くん、朔先生のそれぞれ不器用さを抱えた3人パーティはすごい好きですね。人間の中にある小さな悪意とか負の感情だとか、そういうのが見える方が落ち着いて見てられる気がします。

この部分はこのドラマを面白いと思えるか(好きになれるか)どうかのもしかしたら分かれ目になるところかもしれない。
このシーンを問題なく好きになれる人は楽しめるけど、そうじゃない人は辛みや酸味が足りず甘いだけの平坦な味に感じるかもしれないですね…。

さて、病気したことや病院辞めてこの村に来ていることを母親にまだ伝えらていないことを打ち明ける真空先生。
すごくよくわかります、その気持ち。自分の親には心配かけたくなくてつい”元気だよ”とか”変わりなくやってる”とか言っちゃうんだよね。
だけど真空先生は「病気っておもしろい」と表現
確かに病気したことは辛いし不幸なことだけど、でも病気をしたおかげで私はこの村に来て村の人たちと出会えた。だから私はいま幸せなの。だからそう考えると、病気って悪いことや悲しいことばかりじゃないな、と
そして朔先生のアドバイスもあり、その気持ちをそのまま母親に伝えるべく手紙をしたためることに。
思いが詰まった手紙を母親が読み、真空先生の声で手紙が読み上げられながら母と娘の回想シーンや村の人たちの写真が流れるのはすごくいいシーンだと思った。

さて、認知症である雪乃(安達祐実)の主治医として記憶のチェックをする真空先生。認知症の検査なので記憶に問題がなければ簡単に答えられる問題ばかり、なのだが…
“雪乃さんは今いくつですか?” の質問に答えなれない雪乃。

来週はもう1回雪乃と晴信の結婚式?
ここでまた雪乃メインの話が出てくるとは…。次回もまちがいなく感動必至の回だろこれは。

コメントを残す